詩はちょっと苦手なので、小説から朔太郎初挑戦。
『猫町』の幻想味は勿論すばらしいのですが、あまりに「方向音痴あるある」過ぎて笑ってしまった。面白い。
十三編の散文詩はどれもエッセイとしてもショートショートとしても読める面白さ。(散文詩の定義がよく分かってないのですが、足穂っぽいのもあって好みです……ってひょっとして足穂もあれは散文詩なのか……ショートショートだと思って生きてきた……)そして随筆二編。
これらは朔太郎の後半生の作品集なので、最盛期の詩集などとはまた手触りの違う作品なのでしょうが、解説で各作品が書かれた当時の朔太郎の状況などの説明がされてて、そんなにページ数のない(薄い)本の割に大変内容の充実した一冊でした。
解説で触れられてたブラックウッドの「古き魔術」読んだことありますが、「猫町」読んでる最中、これを思い出すことはなかったなぁ……町が猫で溢れかえるモチーフは似てますが、主人公と猫の距離感が、ブラックウッドと朔太郎では違う気がしましたよ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
文豪関連
- 感想投稿日 : 2017年8月12日
- 読了日 : 2017年8月12日
- 本棚登録日 : 2017年8月12日
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