心霊博士ジョン・サイレンスの事件簿 (創元推理文庫 F フ 2-2)

  • 東京創元社 (2009年1月28日発売)
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本棚登録 : 79
感想 : 14
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新訳版、読みたかった本がようやく手に入りました。いろんな人の訳文で同じ作品を読み比べるのが面白い。

古の妖術(1978年 ブラックウッド傑作選では「いにしえの魔術」)はじめとして、ジョン・サイレンスものだけを6編揃えて収録しているわけですが、こんなにも演出がバラエティに富んでいるのかと驚きました。
解説でも触れられていますが、主人公の事件への関わり方が様々で(ホームズ的に事件の依頼を受けて繰り出すケースもあれば、最後にちょこっと登場するだけ等々)よくあるシリーズモノにありがちな、話がマンネリ化しない工夫は素晴らしいし、状況描写や目に見えない「モノ」と戦う臨場感など、とにかく文章がワクワクドキドキする美しさでした。
この手の作品集はパターンが見えちゃうと読んでて飽きるので、そういう場合は1編読んでは間を空けたりしなきゃいけないんですが、この本は1冊ぶっ続けであっという間に読み切ってしまいました。面白かった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: SF・FT・ホラー
感想投稿日 : 2018年4月8日
読了日 : 2018年4月8日
本棚登録日 : 2018年4月8日

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