密着 最高裁のしごと――野暮で真摯な事件簿 (岩波新書)

著者 :
  • 岩波書店 (2016年11月19日発売)
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新聞記者が最高裁判所への取材から、その機能や裁判官の仕事、判決の背景にある裁判官の立場や、時々難しくなる判決文などをわかりやすく解説している。

特に裁判員制度で出された判決が最高裁で覆された事例において、法の番人としての最高裁判所裁判官の立場や考え方から、なぜ覆されたかの説明が細かくされている。一見「世間の良心」と解離があるのではと思わされる事例でも、そこには明確な根拠があり、それでも杓子定規に法律・過去の事例に当てはめるだけでなく課題を投げ掛けるなど、三権分立とも関係してくる裁判所の考え方が説明されている。

そういえば裁判員制度、最近あまり耳にしなくなった気がする。結構な高い確率で回ってくるはずだが、私の周囲ではいまだに経験した人がいない。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2022年3月11日
読了日 : 2022年3月11日
本棚登録日 : 2022年3月11日

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