スワッグ (文春文庫 レ 1-2)

  • 文藝春秋 (1993年8月1日発売)
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感想 : 4
3

後半がグッとくるだけに、前半のイマイチのり切らない感じがなんとかならなかったのかなーと。
といっても、後半の緊迫する場面でも主人公二人のムードは変わらなかったから、たぶんこれが著者のテイストなんだろう。

それはそれとして、とにかく、アーリーン!
この人につきる。この話はw
スティックと親しくなるにつれて、わかっていくアーリーンの性格。そして、最後に彼女がふっと起こす行動。
その途端、この話は、からっと爽やか~になる(昔のコカ・コーラのCMは、“スカッと爽やか”ねw)。

いや。思えば、からっとは、最初からずっとしていたんだけどなー。
たぶん、最後に思わずクスッさせられる、あの感じがいいんだろうな。
そのことで、最後の最後で、ずっとくすぶっていたスティックとフランクの(というか読者がフランクに抱く)心のわだかまりがさっと溶けるし。
それが、読んだ後のテイストを、からっと爽やか~にさせるんだと思う。

しかし、著者は狙ってそれを書いたんだろうか?
だとしたら、プロというのはやっぱりスゴイ!w

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年8月2日
読了日 : -
本棚登録日 : 2020年8月2日

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