大正時代、
借金のために「吉原」に19歳で身売りされた、
森光子さんという方の日記です。
書店のフリーペーパーか何かで
この本が紹介されていて、
ちょっと気になったので読んでみました。
遊郭というと、
私のイメージでは
江戸時代に栄えていて、華やかな場所だという感じだったんですが、
現実は全然違うんだなあ…としみじみ思いました。
大正時代にもなって、
まだこういった制度があったことにも驚きましたし、
一度入ってしまったら、
あれよあれよと罰金をとられ、
花魁自身の取り分は2割程度、
諸費用も自腹で、
借金は増えるように出来ていて
本当に地獄のような場所だと思いました。
まだ若い春駒さん(森光子さん)が
自分の思いを素直に書き綴っていて、
「遊郭」という特殊な職業と場所に
染まるまい、染まるまい…と頑張る姿に
心打たれました。
読んでいて
苦しいような悔しいような気持ちになる本でした。
実際、吉原の中にいた人の視点から読める
貴重なノンフィクション作品だと思います。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2012年3月3日
- 読了日 : 2012年3月1日
- 本棚登録日 : 2012年2月24日
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