魚住久江シリーズ第二弾。
ストロベリーナイトの姫川玲子シリーズよりも残虐性が低く、
より登場人物たちの心情描写に重点が置かれている印象。
前作は短編集だったけど、今作は長編。
とても上質で読み応えがある一冊で短編よりもやはり長編の方がいいなと感じた。
物語は魚住(警察)と村瀬(中国人キャバ嬢に恋した一般男性)のふたつの視点で
展開されていく。
もちろん魚住は事件の真相を解明するために動く、ミステリな面。
村瀬の方は、好きにはなれないけれど仕事を世話してもらった恩人の愛人に恋し、
その愛人もまた村瀬にだんだんと惹かれていくという恋愛面。
実直な村瀬が仕事面で少しずつ階段を上っていく姿には読者もきっと応援してしまう。
そして、禁断の恋についても同じく応援したくなるけど、それ以上踏み込むと
きっとトラブルに巻き込まれてしまうよーやめとけーとも思ったり。
そういった意味では、今作の主人公は明らかに村瀬でした。
姫川玲子シリーズの新作にも期待しているけれど、こちらはこちらで期待大。
誉田さんの著作は本当に好きだなー!
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年3月28日
- 読了日 : 2016年3月28日
- 本棚登録日 : 2016年3月28日
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