ジョージ6世(コリン・ファース)は、王になどなりたくなかった。
兄のエドワードが、王室が認めない愛のために王冠を捨てたことから、予期せぬ座についたのだ。
しかも彼には、吃音という悩みがあった。スピーチで始まり、スピーチで終わる公務の数々に、いったいどう対処すればいいのか?
王は何人もの言語聴覚士の治療を受けるが、一向に改善しない。
心配した妻のエリザベス(ヘレナ・ボナム・カーター)は、スピーチ矯正の専門家、ライオネル(ジェフリー・ラッシュ)の診療所に自ら足を運ぶ。
堅く閉ざした心に原因があると気付いたライオネルは、ユニークな治療法で王の心を解きほぐしていく。
折りしも第二次世界大戦が始まり、ヒトラーの率いるナチスドイツとの開戦に揺れる国民は、王の言葉を待ち望んでいた。
ライオネルの友情と妻の愛情に支えられ、王は国民の心をひとつにするべく、渾身のスピーチに挑むのだが―。
吃音に悩むヨーク公が変わり者の言語聴覚士ローグと吃音を克服するために、ユニークな治療法で立ち向かう中で、ヨーク公の吃音の原因が父親との関係にあるのが分かったりぶつかり合いながら少しずつ信頼関係で結ばれ自信を取り戻していく展開が、体操などと発声法を組み合わせた特訓や唄に合わせて言いたいことを言う特訓などのユニークな特訓やヨーク公夫妻の愛情や立場を越えたヨーク公とローグの友情や兄貴に対する怒りを表現できないなどの困難を克服していく過程を絡めて描いた傑作ヒューマン映画です。
コリン・ファースやジェフリー・ラッシュなどの演技が印象的です。クライマックスのスピーチは、力強くて感動しました!
「私には王たる声がある!」
- 感想投稿日 : 2022年12月21日
- 読了日 : 2022年12月21日
- 本棚登録日 : 2022年12月21日
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