対人恐怖症の清掃員・まゆみ(戸田恵梨香)は一夜限りの関係を持った天才外科医・牧野(松坂桃李)に妊娠を告白して認知してもらうために、ランチデート中の牧野がいるレストランに乗り込む。
櫻小路夫妻(里見浩太朗、富司純子)は運転手を従えて、お忍びデート中だが、彼らには隠された事情が。
昔気質のヤクザ宇田川(寺島進)は小学生の理香を誘拐するが、なぜか身代金の要求をしない。
自分を宇宙人と思い込んだ中学生、親友から思いがけない告白を受ける大学生、インチキ占い師が、少しずつリンクして嘘が予想外の奇跡を起こす。
対人恐怖症の戸田恵梨香の真っ直ぐ過ぎてぶっ飛んだキュートさ、イメージをぶち壊す女性の敵のクズっぷりを演じきる松坂桃李、こわもてだけど優しい寺島進、見事なアメージンググレースを披露する里見浩太朗と富司純子、などの個性的なキャラクターがリンクして幸せな嘘が呼び起こす奇跡によってハッピーエンドとなるストーリーを、緩急自在の演出で見事な人間賛歌の傑作コメディ映画に仕上がっていて、全盛期の三谷幸喜ばりの大爆笑傑作です。
みんなが団結して戸田恵梨香の出産に協力するシーンや寺島進が誘拐した訳や里見浩太朗が富司純子に嘘をついた訳が分かる展開は、じんわり温かくなりました。
本当と嘘の境目なんて曖昧だ。嘘でも人を幸せにする嘘はステキ(ガンである富司純子に里見浩太朗がした嘘、実の娘に寺島進がついた嘘、インチキ占い師がしたUFOの呼び方の嘘)。そんなことを思わせてくれる何気ないメッセージ性も、ありました。
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- 感想投稿日 : 2023年3月14日
- 読了日 : 2023年3月14日
- 本棚登録日 : 2023年3月14日
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