目を閉じればいつかの海 (角川ルビー文庫)

著者 :
  • 角川書店 (2004年9月28日発売)
3.75
  • (55)
  • (65)
  • (110)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 490
感想 : 38
4

『ブルーサウンド』というカフェ&バーを舞台にしたシリーズの第1弾!
このお店の店長・藤木聖司が主人公で、10年前に別れた恋人が偶然このお店に来たことでストーリーが展開していきます。

実はイラスト(おおおやかずみ先生)に釣られて、手に取りました。
中学生の頃、おおやかずみ先生の乙姫コネクションというマンガが大好きだったのですよ~
お小遣いためて、OVA買っちゃうくらいっ
なので、崎谷はるひ先生の本は一度も読んだことが無かったのですが、試しに買ってみました。
結果・・・ものすごぉく、はまってしまいました。
この先生の心理描写はすごいっ!!
久しぶりに、BL小説で泣きました。

冒頭の別れのシーンのせつなさ。
もう会うことの無いであろう元恋人への静かな思い
再開してからの関係についての悩み
etc

再会してから、自ら望んで不倫(?)関係になったけど、
やっぱりそんな状況が辛くて耐えられなくなって、
「別れる!」って言って、電話を切り、そのまま電話線を引き抜きに行くシーンに、
それが誤解だと解っていながら、泣いてしまいました。
その後に店員の真雪ちゃんという女の子に慰められるんだけど、
その子が「愛人なんて、お手当て貰ってんでもなきゃ、やってられないよ」という意味合いの台詞を言うのですが、これまた深く納得してしまいました。
その後、元恋人さんが家までやってきて、めでたしめでたしとなるわけです

このシリーズに出てくる人物は、みんなそれぞれちゃんと個性があって魅力的です。
こんなに色々なタイプの人物をいっぺんに上手く動かせる小説が書ける先生を尊敬します。

ちなみに、Hシーンも濃いです。
言葉攻めがいい感じで、結構なページ数が割かれています。

そして、このシリーズ。
ルビー文庫にしては結構分厚いです。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: BL小説(作家別:さ行)
感想投稿日 : 2011年11月17日
読了日 : -
本棚登録日 : 2011年11月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする