そう、雨が好きなのは、それがいつかやむと判っているからなのだ。
有栖川さんの江神シリーズは、「女王国の城」しか読んだことがなく、この度代表作と言われる本作を読んでみました。
2つの舞台で3つの殺人が起きます。1つ目の事件における「死体に香水がふりかけられていた理由」は分かりやすいですが、後の2つの事件の「配達されなかった手紙」と「証言に潜んでいた矛盾」はいずれも素晴らしい。
文章も小気味良く上品で、読んでいて心地よいです。
事件の全体像があまり自分が好きなタイプのものではなかったことと、手がかりの数からするとやや話が長く感じられたことのみが残念でしたが、傑作でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月25日
- 読了日 : 2020年3月25日
- 本棚登録日 : 2020年3月25日
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