筆者の死去(1990年)までの最後の10年間余りの随筆集。
昭和30年代あたりの連載をまとめた他の随筆集に比べ、どんどん世相に批判的になっている。
還暦を超えていく年齢や鬼平などで既に地位を確立していたことを考えるとある意味必然の流れか。
むしろ痛ましいのは、日記に書いた内容を通じてわかる健康が失われていく過程。徐々に弱っていくのがわかり、読んでいて辛い。
しかしそんな悲壮感漂う時間の流れをもさくさくと読ませるのは、一流文筆家としての筆者の面目躍如だろうか。
読書状況:いま読んでる
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- 感想投稿日 : 2019年8月31日
- 本棚登録日 : 2019年8月29日
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