十字軍国家の成立からサラディンによる奪還までを書いた物語。読み始めると一気に読み切ってしまう迫力。
サラディンは有名だけど、敵には恵まれなかったのだなぁと思った。希代の戦略家ではあるのかもしれないが、その実力のほどは、敵が弱かっただけには、正確にはつかめない。意外と地味な感じがした。
ヨーロッパの歴史研究者が意外に偏狭なところも驚いた。宗教的な縛りで、経済的な観点の考察が不足しているなんてね。日本人である塩野さんの本領発揮と思った。自分もこういう形で日本人であることの利点を生かし、キリスト教的読み終わったがらみから自由でいたいと思った。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
本・雑誌
- 感想投稿日 : 2018年11月12日
- 読了日 : 2012年7月11日
- 本棚登録日 : 2018年11月12日
みんなの感想をみる