三浦しおんさんの有名な作品。
10人ギリギリの素人同然のメンバーたちであの箱根駅伝を目指して走る青春もの。
多くのブグ友さんの髙評価を受け、涙腺を崩壊させてきたといわれる本作。
これはもう鉄板でしょーーと、舐めてかかったのが良くなかったのかもしれない。
ダメでした。
ダメダメでした(/。\)
もう……自分には心というものがないのか、って心配になるレベルで何も響かなかった。
敗因は、出だしだったかなぁ?
菓子パンを万引きして走って逃げる主人公の蔵原走(カケル)を、寛政大学の四年生の清瀬灰二(ハイジ)が自転車で追いかけるところから物語は始まる。
カケルは、上京したての寛政大学の一年生。
賭け麻雀で親からもらったアパートの入居費まで使い果たし、食費にまで事欠いての犯行だった。
う~ん。
まあ、そういうことも若いときにはあるよねぇ……って、あるかっ! そんなこと(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
最初は仲間内での麻雀の話しなのかと思ったら、フリーで雀荘に行ったらしい。
そこで一気に有り金を搾り取られ、アパートの入居費まで取られ、野宿しながら大学に通っているとのこと。
ま、まぁ、若い男子だし、そういうあやまちもときには……って、だからねえよ!(ノ`Д´)ノ彡┻━┻
地元ならまだともかく、地方から上京したての知り合いも友だちもいない18くらいの男が、いきなり雀荘に入って、有り金使い果たしてスッテンテンになるって……。
いやいや、こいつかなりヤバいよ。
中毒レベルの破滅的なギャンブラーじゃん( `д´)
それで腹へって万引きって。
しかも当人、なんの反省もありません。コワッ。
そんなヤバいヤツを逃げて走るその姿が美しいフォームだからといって、自分の住んでいるボロアパートの竹青荘に招き入れるセイジもどうかしている。
ハア? の連続でまったく共感できない。
読み進めてもその万引きはどうなったのか記述がない。
弁償はしたのか?
謝罪はしたのか?
なにも触れられていない。
それでいて竹青荘のカケルとセイジを含めた10人は、箱根駅伝を目指して商店街からの支援を受ける。
その商店街の店から万引きしといて、だろうか?
葉菜ちゃんという商店街の八百屋の娘でマドンナっぽい女の子も出てくるが、その子はカケルが万引き犯だと知っているのだろうか?
まったく物語の本筋ではない。
しかし気になってしまったこちらの敗けだ。
ずっと引っ掛かって感動どころではなくなってしまった。
これは邪推だが、おそらく作者はボロアパート10人で箱根駅伝を目指す青春物語を書きたかったのだろう。
そのためには実質的にアパートを管理しているセイジにカケルを勧誘させねばならない。
そのためにはセイジの前でカケルを走らせねばならない。金に困っていて住むところもない状態で。
ということでギャンブルで金を使い果たして万引きをして走る、ということになったのだろう。
う~ん……てきとうというか、いろいろと都合良すぎないだろうか?
カケル以外の竹青荘のメンバーたちも多少の抵抗は見せるものの、実質的にアパートを仕切っているセイジには逆らえずに陸上を始める。そして走ることが好きになっていく。
部屋中マンガで埋め尽くされた未経験者も、経験者でありながら今はかなりのスモーカーになっていた男もあっさりと禁煙して駅伝にのめり込む。
それで選考会まで突破して……。
いやいや、ほかの大学のチームはなにしとんじゃーい(°Д°)
都合良すぎない?
でも、おそらくこの話しにノレないわたしの方が心がねじ曲がっているんだろうなぁ~。
そんなふうに思った( o´ェ`o)
- 感想投稿日 : 2022年9月10日
- 読了日 : 2022年9月10日
- 本棚登録日 : 2022年9月10日
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