2009年放送のTVアニメ。タイトルが表しているとおり、東京にマグニチュード8.0の大地震が発生するというストーリー。「平成二十四年」という直近の未来を舞台としており、お台場で地震に巻き込まれた中1と小3の姉弟が世田谷の自宅を目指すという展開。
毎回の冒頭には「本作品は首都圏での巨大地震発生を想定し、膨大なリサーチと検証に基づいて制作されたフィクションです。」というテロップが流れ、その真剣さが伺える。とはいえ「実際のものと描き方が異なる場合があります」というテロップも合わせて流れているので、そういうこともあるようで。
まさか放送された2年後に、東京直下型ではないとはいえ、大地震が実際に起き、しかも想定を超えるマグニチュードであったことは当然予期しないものであっただろう。「東日本大震災」後の自粛ムードの中で、例えばゲームソフト『絶体絶命都市』の開発が中止されたり、原発事故を扱ったマンガ『コッペリオン』のアニメ化が事実上の中止となったりしている。それを鑑みると、おそらくこのアニメを今から作ろうと思えば、放送は何年後になるかわからない。逆に言えば、語弊を招く言い方かもしれないが、震災前にこのアニメが作られていて良かった。実際に首都圏にも影響を与えた震災を踏まえ、このアニメを見ることができるから。今でこそ、報道をとおして、よく聞く単語が既にこのアニメには語られており、防災の意識が高い今だからこそ、一つのシミュレーションとしての役割を完遂できるものとなった。
また、単にアニメ作品としての出来も悪くない。ともすれば、ご都合主義のオンパレードだと一蹴できるものかもしれないが、途中で視聴をやめず、最終話までを見、それから是非作品を判断してほしい。
【監督】橘正紀
【出演】花村怜美、小林由美子、甲斐田裕子、滝川クリステル 他
【主題歌】abingdon boys school『キミノウタ』/辻詩音『M/elody』
【話数】全11話
【制作国】日本
【放送年】2009年
【公式サイト】 http://tokyo-m8.com/index.shtml
- 感想投稿日 : 2011年9月25日
- 読了日 : 2011年9月25日
- 本棚登録日 : 2011年9月25日
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