日本が戦後流通システムの中で不効率と思われる中間業者を増やしてきたのは「社会の全ての人が豊かになる」ことを目的としていた。つまり、アメリカン・ドリーム は個人が対象であったようにジャパニーズドリームとは社会全体で夢をみたのである。
一方、官僚たちの天下りに関しても理由があった。公務員の給与ルールに縛られて、初任給やボーナスを高騰させるわけにはいかず、若い優秀な人材を集めるためには退職後のメリットを増大させる必要があった。
といった具合に日本社会の構造変化の歴史や理由が分かりやすく書かれていて、なるほどと思う部分が多かった。
そして、現在、インターネットが登場すると今までとは違い「中抜き」の構造が出来上がった。つまり、右から左への物が売れなくなり「量から質へ」と変化し価値の最大化が問われることになった。
それは個人の想いや生活感覚の上に自分たちの仕事やスタイルを獲得していくことにつながっている。
その延長線上に都市から、もう一度新しい村を創造することへ移り、新たなコミニュティが出来つつある。
そんな中果たして何が出来るのか、そして仕事としてやっていけるのか。本当の意味で個人の価値が問われている気がする。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
社会学
- 感想投稿日 : 2016年11月28日
- 読了日 : 2016年11月28日
- 本棚登録日 : 2016年10月7日
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