スパイダーマン:ワン・モア・デイ (ShoPro Books)

  • 小学館集英社プロダクション (2012年7月13日発売)
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本棚登録 : 77
感想 : 11
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スパイダーマン史のなかでも事件性の高い「ワン・モア・デイ」。

最後に起こる現象はアメコミにはありがちな面もあり、また賛否両論を呼びやすいものだとは思うが、この作品はどちらかと言えばもう少し評価されても良い印象を受ける。

というのも、メイおばさんの死に責任を感じて防ぐために必死になるピーターを描き切る中で、超常的な力がありふれたマーベル世界でも否定される「死から逃れること」をじっくりと描きあげている。「設定のリセット」と言ってしまえば簡単だが、その決断に至るまでの過程は非常に丁寧なものだ。また、「あり得た可能性」なるものを示しているのも大変興味深い。

払った代償と同じく決断を迫られるMJの件も合わせて、新しく始まった世界において再びこの話に絡み合う点が処理されたとき、この話の真価は明らかになるだろう。うまく活用されることを望みたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 所有物
感想投稿日 : 2015年12月31日
読了日 : 2015年12月23日
本棚登録日 : 2015年12月31日

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