下り坂社会を生きる (宝島社新書) (宝島社新書 306)

  • 宝島社 (2009年12月10日発売)
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下り坂社会とは、高齢化、人口減少、教育システムの崩壊など、すべてが下り坂の社会のことである。
 しかし、下り坂社会は悪いことだけではない。下れるということは上ってきたということだ。
つまり、我々には成長した結果の貯金があるということだ。
 貯金を利用しながら、下り坂社会を楽しもう。リラックスして生み出されたくだり坂社会の生き方は、
そのまま、同じく下り坂社会をいきる先進国のお手本となるかもしれない。 
 下り坂社会では、量的成長はみこめず、質的成長を望むしかない。
 異常な低金利であるにもかかわらず、消費は伸びず、経済のグローバル化のため、もはや一国では経済コントロールもできない。
 教育さえもサービス産業化し、大学でさえ自立の隠れ蓑のようになっている。
 仕事の中身が見えないため、目的意識を失う若者も多く、看護士などの資格職業がもてはやされてきている。
 貨幣価値は低下し、お金よりも、ルックスやカリスマ性など、無限の価値が高くなってきている。
 こうして下り坂のなかからあらたに生み出された価値観は、まさしく長い下り坂を生きる知恵となる。
 リラックスをして楽しみ、エネルギーをため、来るべきときに備えよう。
 これからは高齢化社会、40代で花開き、60代で再び花開くことさえできる。
 考えようによっては、ワクワクする社会ではないか。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: お金に対する考え方
感想投稿日 : 2010年12月17日
読了日 : 2010年12月16日
本棚登録日 : 2010年12月16日

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