昔、この本のタイトルと同じようなことを思ったことがあります。それはある人を叱らなければならないときでした。「嫌われ役を買ってやろう。どうせ世の中の全員から好きになってもらうことなんてできないんだし、嫌われてもいいや」と。
当然ですが、嫌われることには抵抗はあります。誰だって、好かれたい、好きになって欲しいという願望はあるでしょう。だけど、どんなに自分が頑張ったところで、必ず全員に好きになってもらえることはないんだと、諦めに似た覚悟を持つことにしたんです。
今振り返るとそのときくらいからだと思います、自分が自由に発言できるようになったのは。それまでの自分は、周りの目を異常に気にしていた気がします。優等生でいようと思っていたし、いつもどこかで「自分という存在を演じている」という感覚がありました。
タイトルを見たときに、この本はいわゆる自己啓発を意識したテクニック的なものが書かれているのかと思いましたが、中身は完全に哲学と心理学の本でした。
文章は、ある青年と哲人の対話形式で進められており、
いわゆる哲学や心理学の抽象的な概念だけではなく、
日常で怒っている具体的な例なんかも出て来るので、すごく読みやすいと思います。
自分の考え方が整理されたと感じる部分があると同時に、学ぶことも多かったです。ある部分の関係においては、未だに縦の関係を意識してしまったいたのだと気付けたし、「課題の分離」といったテクニックは、今後悩んだときに、ツールとして利用したいと思いました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
Life Style
- 感想投稿日 : 2014年8月16日
- 読了日 : 2014年8月16日
- 本棚登録日 : 2014年8月16日
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