孤独のチカラ

著者 :
  • パルコ (2005年7月1日発売)
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本棚登録 : 380
感想 : 64
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 僕が中学生だった頃、「ションベン友達」って言葉が流行っていた。休み時間になると仲間何人かでトイレに行くのだ。誘われると断れなかったり、ひとりでいることの寂しさから解き放たれた喜びでつい行ってしまう。
 友達とつるんでいても、なんか違和感を感じる時があった。この本はひとり孤独になり、自分と向き合ってこそ、真の人間としての成長が得られると説いている。「知性と教養」を身につける、その方法みたいなものかな。孤独の時間こそがそれを叶えてくれる。みたいなことでした。

 ここにも読書や書くことの必要性がでてくる。なんか優等生の決まりごとの感じだったかな。こういう帰結になるのはあまり好きじゃなかった。もっと哲学的文学的な説明がほしかった。

 若い子はもっと孤独に強くならねばならないと思う。極端な話し、僕は友達なんていなくてもいいんだと思っている。現代のひとはみんな淋しいんだ。誰かと繋がってないと不安に押しつぶされそうになる。誰かに肯定してもらいたいし、評価を受けたい。でも大丈夫、大好きな本の中の主人公がいる。本を読んでいると自己肯定感が湧きでてくるし自信にもなる。
 孤独を恐れることはないと思う。うる覚えだけと坂口安吾はこういっいた。「孤独はひとの故郷だ」と。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月19日
読了日 : 2020年3月20日
本棚登録日 : 2020年3月20日

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