1ポンドの悲しみ (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2007年5月18日発売)
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本棚登録 : 5006
感想 : 442
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石田作品はこれがはじめて。
テレビや新聞でみたことがある作家さんだが、やはり娼年のイメージが強い。

こちらの作品は短編でさくさく読めるが、実にひと作品が濃厚。登場人物の真髄みたいなものを的確にとらえて、ものすごい勢いと場面の切り取り方で伝えてくる。

印象的なのは性の描き方と女性の描き方。男性作家が30代の女性の心情をこんなにも繊細に描けるのかと信じられなかった。一見サバサバしてみえるタイプの女性が多く登場するが、彼女の繊細な心や葛藤を見事に描いている。

こんな男性が世の中にいるのか。。。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2020年4月7日
読了日 : 2020年4月7日
本棚登録日 : 2020年4月7日

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