万葉集 全訳注原文付(一) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (1978年8月28日発売)
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感想 : 22
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万葉集を初めて読もうとしたのは、中学か高校の時か覚えていないが買った本屋は覚えている。神戸大丸の北側にあった本屋(調べたら日東館)。読み始めたが一番目の歌(雄略天皇のことも知らなかった)でつまづく。何度読み直してもあかん。言葉のリズムが取れへんし、現代語と違いどうしても違和感しか感じず、断念。それからオッサンになっていろんなところに旅をするようになり、奈良も行くようになってから持統天皇の「春過ぎて・・・」の歌だけは好きだった事を思い出し、持統天皇のお墓に参拝した時、万葉集を性根入れて読もうかと改めて思いこの本を手にした。岩波文庫とか色々物色したが、原文が書かれていることと中西進氏が著者であることでこれに決めた。
万葉集を読むにあたって、二つの決め事を自分自身に課した。一つはまず、第一番歌を暗唱できるようにする。二つは字の練習も兼ねて原文を含めてノートに書いていく。一番歌は覚えられたので他の歌もと考えている。
この本で印象深いのは、様々な歌たちはもちろんだが、巻頭の解説が良かった。三十数頁ほどの量だが要点が的確につづられていて万葉集を理解しようとしている私にとって参考になったし、興味のある万葉仮名や発音の解説など興味がつきない。
万葉集はまだまだ続く。同シリーズの2巻ももうすぐ届く。楽しみだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2021年6月14日
読了日 : 2021年6月11日
本棚登録日 : 2021年3月16日

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