ブク友さんの数々のレビューを読んで、ワクワクしながら本を開いた。『ドミノ in 上海』を手に取る前に、まずはこちらを読んでおこうと
冒頭に27人と1匹の登場人物の紹介と一言。まず、この一言が人となりを表していて面白い
さらに東京駅の地図までついている
解説によれば、小説にも人口密度というものがあるらしい
500ページを越える長編でも10人を越える人物を描き分けるのは至難の技らしい
それが、376ページで27人と1匹も登場し、東京駅構内もしくは、その近辺のオフィスでそれぞれの物語が同時進行で展開するのだから凄まじい
そして、最終的には首都圏の大動脈である東京駅に集結し、ドタバタの捕物帳となるわけである
確かにあの広大な東京駅の構内、何万、何十万もの人が行き交う
それぞれの人に家族があり、仕事があり、ドラマがある
そこを舞台とするアイデアには、参ったという他ない
物語の鍵は、「どらや」の紙袋と見た!
それぞれの物語が進行するところは、多人数にもかかわらず混乱することもなく読んだ
特に、ミュージカル『エミー』の子役のオーディションシーンなどとてもおもしろかった
しかし、大詰めの東京駅構内のドタバタは、あまりに引っ掻き回しすぎて辟易してしまった
まるで三谷幸喜の映画みたい
しょうもないことだけど、登場人物の1匹、フィリップのペット、勝手に犬だと思い込んで読んでいたら、最後どらやの袋から飛び出してきたのがイグアナだったことに、一番驚かされた
「げっ、犬と違うん?」って
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2020年3月18日
- 読了日 : 2020年3月18日
- 本棚登録日 : 2020年3月16日
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