旅はギリシアからイタリアへ
イタリアに入るもローマ行きの長距離バスはなく、市内バスを乗り継ぎローマに辿り着く
さらにモナコ、マルセーユへと一気に駆け抜ける
今までよりも、各地で滞在する時間が短くなっている
先立つものの不安なのか、終わりが迫っているのか?
そして、マルセーユではたと立ち止まる
ここから大西洋の方角へ一直線に進んでいけば、一日でパリに着いてしまう、そして、ロンドンは目と鼻の先、果たしてそれでいいのだろうかと
結局、主人公が選んだのは、イベリア半島の奥へ足を踏み入れることに。とりあえずスペインへ、さらにポルトガルのサグレス、ユーラシア大陸の果ての岬まで
「一艘、漁船が海に漂うように浮かんでいる。陽が傾き海が輝きはじめる。テージョ河の水はプラチナのように輝いていたが、サグレスの海は細かな金箔を敷き詰めたように黄金色に輝いていた。
ふと、私はここに来るために長い旅を続けてきたのではないだろうか、と思ったいくつもの偶然が私をここに連れてきてくれた。その偶然を神などという言葉で置き換える必要はない。それは、風であり、水であり、そう、バスなのだ。私は乗合いバスに揺られてここまで来た。乗合いバスがここまでつれてきてくれたのだ・・・。」
沢木さんの文章は、とても分かりやすく読みやすく、美しい
とうとう長い長い旅も終わってしまった
楽しかった。いろんな世界を、いろんなふれあいを見せてくれた
そして、最後の最後の文章に爆笑!
しかし、それはここにはあえて書かないでおこう
読んでのお楽しみということで・・・
- 感想投稿日 : 2021年11月29日
- 読了日 : 2021年11月29日
- 本棚登録日 : 2021年11月27日
みんなの感想をみる