第Ⅱ部 決意 715p
柏木卓也はどうして死んだのか
自殺したなら、その理由は? 他殺なら殺したのは誰か?
告発状は本物だったのか?
真実を語っているのか? なぜあんなものが登場したのか?
ただ真実を知りたい! 教師もマスコミも、誰もあたしたちには真実を教えなかった
いろんなことを聞かれて、書かれて、憶測されて、確かなことを教えてもらえないまま、あなたたちは知らなくていいことですって、冗談じゃない!
藤野涼子が動く!
「あたしたちで真実をつかもうよ」と呼びかけ、学校内裁判を開くことを提案
大出俊次が不良だから、札付きだから、性根が曲がっているから、本人も平気の平左なように見えるからといって傷ついていないということはない。だから殺人の濡れ衣を着せられていいはずがない
真実は、明かされるべきだ
デタラメな告発状をでっち上げた嘘つきの三宅樹里
自分は嘘つきじゃないと抗弁する機会は、全く与えられなかった
それこそが学校内裁判の法廷でなされるべきだ
判事、廷吏、弁護人、検事、陪審員とメンバーが決まり、裁判に向けて、各関係者への事情聴取や供述調書の作成等の準備が進む
その中で、他校の生徒でありながら、弁護人を買って出た神原和彦とは、何者なのか?
柏木卓也とは、塾友達ということだが、彼が時おり見せる対岸を見てきたような目
砂漠を彷徨っている幽霊のような表情
なぜ弁護人になった?という問いに対して
「責任があるからです」
と答える 彼の言う『責任』とは何なのか?
想像は膨らむが、第II部で、その結論が明かされることはなかった
第Ⅱ部も宮部みゆきさんの罠にどっぷり絡め取られ、この本から離れられなくなってしまった
あまりの面白さに、家事もそこそこにページを捲る手が止まらなかった
第Ⅲ部はいよいよ学校内裁判、どんな真実が明かされるのだろう
- 感想投稿日 : 2019年8月15日
- 読了日 : 2019年8月15日
- 本棚登録日 : 2019年8月13日
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