意思決定のための「分析の技術」―最大の経営成果をあげる問題発見・解決の思考法 (戦略ブレーンBOOKS)
- ダイヤモンド社 (1998年12月1日発売)
【選読理由】
内定先からの課題図書の一冊。
【感想】
この本が1998年発行の本ということもあり、もしかすると一部分では、見当違いなことが書かれているかもしれないということを念頭において読んだ。結論からいうと、全ての内容が現在でも変わらず有用であると思われたので、この本に関しては発行年を気にする必要はないと感じている。特に昨今のビジネス書等に関しては、1つの分野について狭く深く記述されている書籍が多いように感じているが、この書籍は「分析」という抽象度の高い事柄に関して、リッチな図表とともに非常に具体度の高い内容で記述されているため、分析という事柄の全体感を掴むにはもってこいの一冊だと言える。
本書では、「分析」は一つの技術であるという立場をとり、筆者は分析の基本を「大きさを考える」「分けて考える」「比較して考える」「時系列を考える」の4つであると捉えている。
中でも、私は「大きさを考える」ということがとても大切な概念であるにも関わらず、つい忘れてしまっている時(人)がある(居る)と思うので、興味深いパートであった。
また、先にも触れたが本書の1つの特徴は豊富な図表(質・量ともに)である。ある事柄について解説するごとに、それに対応する図表がミニケーススタディとして掲載されるため、抽象的な概念の具体的なイメージの想起に役立つ。これは、読むに時間がかかり時に疲れるかもしれないが、しっかり読むことで身になる感覚が持てた。
【印象に残った箇所】
P12; オーダー・オブ・マグニチュード=何事によらず、内部論理の緻密さや形式的な整合性を論ずる前に、全体としての大きさの程度、施策の利きの程度をおおまかに把握して、まず重要度の判定をし、そのうえで重要度の順に応じて、あるいは大きなところのみ手をつける、という考え方である。
- 感想投稿日 : 2021年12月19日
- 読了日 : 2021年12月16日
- 本棚登録日 : 2021年12月16日
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