全てが朽ち果て腐敗していく沈黙と記憶の中、男は誰も彼もを亡くし、何もかもを失くしました。人は一生のうち何度心が死に絶えるのでしょうか。孤独と絶望だけが残り、何度も死というものについて考えます。
黄色い雨が全て洗い流してくれればいい。雌犬の温もりは錆び付いた心を癒しました。自然は貴方が地に足付けた場所から真っ直ぐ花を咲かすでしょう。でも私は看病してくれる、あなたの優しい手さえあれば良かった。あなたが、良かった。
黄色い雨が私を包み込む。木の葉で何も見えなくなる。薄れゆく視覚と静寂に、私は初めて死を愛しいと抱きしめました。
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- 感想投稿日 : 2018年4月9日
- 読了日 : 2018年4月9日
- 本棚登録日 : 2018年4月9日
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