月と六ペンス (光文社古典新訳文庫 Aモ 1-1)

  • 光文社 (2008年6月12日発売)
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本棚登録 : 880
感想 : 118
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図書館で借りた本。ストリックランドはゴーギャン、ストルーブはゴッホ、作家はモーム自身をモデルにしてる話かな。とにかくストリックランドは女にモテるのだが分かるような気がした。人間の誠実さを美徳とするなら正反対の性格。だが野性味溢れる身体を持ち、圧倒的な天才さを感じさせる絵画を描く。全ての人を魅了した訳では無いが原始的・狩猟民のような力強さを感じた女性は本能で惚れてしまうのだろう。月は理想・六ペンスは現実。理想を追求し続けるストリックランド。最期はタヒチの山奥で家の壁に絵を描いて癩病で死ぬが絵に圧倒される医師、遺言で家を燃やす現地妻。寂しい老年期では無かったと感じた。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: フィクション
感想投稿日 : 2016年3月28日
読了日 : 2016年3月28日
本棚登録日 : 2016年3月28日

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