いよいよ物語りも終盤で盛り上がりを見せる第十巻。<BR>いやー濃い。非常に良い内容です。<BR>政治的な意味合いは勿論のこと、人間同士の絡み合い、そしてあの鈍感のフェリオ王子が自分の気持ちに気付いたのは――物語的にはリセリナと結ばれると思っていた私にとっては以外でした。<BR>やっとタートムとも落ち着き、舞台は次回からラトロアでしょうか?<BR>ウルクが信仰の象徴“神姫の妹”としての自分の政治的な立場に気づき、幼いころからの夢を取り戻し……自ら戦おうとする姿はすごく印象的でした。<BR>神姫ノエルの言うとおり、平和が話し合いで手に入れられるほど簡単なものではないかもしれませんが、彼女には彼女らしい優しさと凛としたいつもの「強さと優しさ」でラトロアの重役達を唸らせて欲しいです。<BR>まあ、そんな政治的なシーンからほっと息をつけるシーンも混ぜながら安定した筆力で毎度のことながら、魅せられます。<BR>神姫ノエルや、ジェラルド、ラトロアの使者、メビウス。<BR>重役達が一気に登場して(登場し過ぎて頭に入りきらないけど)、とても盛り上がる反面、もう少しで本当に終わりそうだなあと寂しい気もします。<BR>相変わらずドラマチックな展開も面白く、次回も楽しみです。
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カテゴリ:
電撃文庫
- 感想投稿日 : 2006年3月12日
- 本棚登録日 : 2006年3月12日
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