10年ぶりに再読。
圧倒的なスピード感は、やはり初期の作品だからこそ。こじつけにこじつけを重ねた見立てのメタメタストーリー。九十九十九=αΩαΩαというのは、根拠自体も間違ってるこじつけであって、読者がよく知らないことなら分からないだろうという、もはや隠し球のような表現で笑った。
しかし、ムンクの「アルファとオメガ」という一連の作品を見ていくと、キリスト教的観念で、α=始まり、Ω=終わりと考えられる。そうなると九十九十九=始まりの終わりの始まりの終わりの始まりで、二度世界が終わり再び開かれるのだといえる。そうであるならば、この章構成も確かに九十九十九であるといえるのではないか。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説:作家名ま行
- 感想投稿日 : 2018年4月16日
- 読了日 : 2018年4月16日
- 本棚登録日 : 2018年4月16日
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