まく子 (福音館の単行本)

著者 :
  • 福音館書店 (2016年2月25日発売)
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本棚登録 : 1853
感想 : 253
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どんなに荒唐無稽な話でも、まずは信じること。信じて後から嘘だと分かったら傷つくけれど、それでも最初から嘘だと決めつけるのではなく、まずは受け入れること。
西加奈子さんの作品はよく「見た目」が人物描写に出てくる。
今回はとても美少女な小学生が転入してきて、最初は無機質な不思議ちゃんだったけど、集落に馴染むにつれてだんだん人間の女の子らしくなっていって、どんどん太っていって、美少女の面影が消えていく。
それでも、コズエの魅力は変わらなくて、主人公の男の子は、奥歯まで見せて笑うぽっちゃりのコズエちゃんが好きになった。

西加奈子さんの作品を読んでいると、人間の美しさを感じられる。生きてるって素晴らしいし、人は見た目じゃなくて生命の美しさがあるって思える。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2017年9月18日
読了日 : 2017年9月18日
本棚登録日 : 2017年9月18日

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