専門外の領域を趣味で語ろうとすると、大体こんな感じになる。
・根拠なく数字をこねくり回した結果を比較して『単なる偶然とは思えない』
・ピラミッドの炭素年代測定が行われていないことについて、調べもせずに『不思議なことである』で終わらせる
・既存研究を調べもせず、知り合いの業者をつかまえて『究極的に信頼・尊敬するのは実際にモノを造った職人の経験と言葉であり、学者の机上の研究の成果ではない』
・証拠がないにも関わらず、『存在していたことを否定する気持ちにはなれない』
・証拠がないにも関わらず、『たとえば巻き貝をヒントにして発明されたものであることは間違いない』
・さんざん発見と発明の違いについて拘っておきながら『"アルキメディアン・スクリュー"と呼ばれているので、その発明者はアルキメデスと考えるのが一般的である』
・経験論と研究結果を混同して『ふだん犬と一緒に生活している私には断言できる』
こういう本は、"素人が頑張って調べたことを本にしました"ということを理解し、"一つの意見"として読むならばいいが、本書を出典として"これが真実だ!"と物知り顔で語ってしまうことがないよう、気をつけなければならない。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2015年8月20日
- 読了日 : 2015年8月20日
- 本棚登録日 : 2015年8月20日
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