一幕、二幕という章立てや、孤立した別荘での密室殺人という古典的な設定に何か仕掛けがあるんだろうなと思いつつ、ずっと語り手が『笹木』なのが喉に刺さった小骨みたいに引っかかっていました。この手の叙述トリックって綺麗に騙された感がないと、種明かしされた後、ズルイと思っちゃうんですよねえ……。前作で萌絵が叔母様に男性を紹介される場面って、今作のミスリードを誘う布石だったのかな?だとしたら、その先々まで考えた構想は素晴らしいですが、個人的にはS&Mシリーズの中で一番つまらないと感じました。だって、犀川先生の出番が少なすぎるんだもの。
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- 感想投稿日 : 2016年9月10日
- 読了日 : 2016年9月10日
- 本棚登録日 : 2016年9月10日
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