今はもうない (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社 (2001年3月15日発売)
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本棚登録 : 7492
感想 : 573
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一幕、二幕という章立てや、孤立した別荘での密室殺人という古典的な設定に何か仕掛けがあるんだろうなと思いつつ、ずっと語り手が『笹木』なのが喉に刺さった小骨みたいに引っかかっていました。この手の叙述トリックって綺麗に騙された感がないと、種明かしされた後、ズルイと思っちゃうんですよねえ……。前作で萌絵が叔母様に男性を紹介される場面って、今作のミスリードを誘う布石だったのかな?だとしたら、その先々まで考えた構想は素晴らしいですが、個人的にはS&Mシリーズの中で一番つまらないと感じました。だって、犀川先生の出番が少なすぎるんだもの。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年9月10日
読了日 : 2016年9月10日
本棚登録日 : 2016年9月10日

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