“ランバートル”は誰かを呪う書なんかじゃない。誰かを守るために生まれたものだ――。ガーディアンの力で争いを止めたヒースは女神の力を超える英雄と讃えられるように。神の書の呪いを解く“鍵”を見出した彼女は、それぞれの書の主人に願いを込めて終わりを書き記すよう伝える。ザクロの存在を心から大切に思うようになったエリカは自身の心の迷いを自覚し、イルシオーネはずっと自分にとって唯一無二の存在だったランツァの思いを知り悩み続けるが・・・。そしてサールヴァールのたくらみを阻止し、三書の解放することを目指す彼らは力を合わせて奔走するのだった。
あとがきでふれられていますが、突然の二段組みに最初戸惑いましたが、ほんと書き手の熱が文字から伝わってくるような思いのこもったストーリーでした。ザクロのくだりは多少ご都合主義かなとも思いますが、だけどあのシーンがなかったら後味悪い印象だったろうなとも思う。河上先生の作品は基本バッドエンドがないので安心して読める。ヒエンの動きは最後まで読めませんでしたが、彼はやっぱり最初からヒースのことが嫌いであると同時に羨ましさみたいな思いを持っていて、自分にない光のような存在としてずっと意識はしていたと思うんだよね。それが自分の本音を見つけてくれたことで好きに移行していったんじゃないだろうか。雑誌の番外編も楽しみです。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
国内小説
- 感想投稿日 : 2018年3月4日
- 読了日 : 2018年3月4日
- 本棚登録日 : 2018年3月4日
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