蜜の味: ミレニアム・ミューズ

著者 :
  • 幻冬舎 (1999年12月1日発売)
3.11
  • (5)
  • (3)
  • (20)
  • (7)
  • (1)
本棚登録 : 67
感想 : 18
4

一言で言えば「生きる次元」が違い過ぎる人生。でも、次元が違えど、生きる本質みたいなものは、すごくよく解ってらっしゃる。叶恭子さんは紛れもなく「前者」。

私がもし、心屋仁之助さんの学びを得ずに、本書を読んだなら、自分の人生と比較して「バカバカしい」と思ったに違いない。でも今は、次元が違えど、心の在り方といった本質的な部分で見習いたいところばかり。

例えば、もしも、叶恭子さんというたましいが、「容姿に恵まれず貧乏で愛情に恵まれない家庭で育つ」という宿命だったとしても、自分の宿命を受け止め、自分の信条を曲げることなく、自分らしく逞しく生きるだろうし、奇跡のような輝かしい未来を築けたと思う。

また、「叶恭子」と同じような宿命で生まれても、たましいがネガティブで、自分の宿命をただただ呪って、孤独に打ちひしがれたり、普通を求めたり、誰かを妬んだり恨んだり批判するようなたましいの持ち主だったら、このようなアメイジングな出来事は起きていないと思う。

何事も必死になると溺れる。
それは、人生だけでなく、恋愛も、ビジネスも、お金も、健康も、すべてにおいて、言えること。
次元が違えど、自分自身を安く見積もらない。自分自身を低く評価しない。本当にその信念って大事。

「昔から私は、自分が自分として振る舞っていると周りが動いていくものだと思っていたのですが、この時、私は周りは自分が変えるものなのだと分かったのです。自分の態度によって、相手も変わる。つまり自分を見失わないことが、自分であることだと、とても大きなことを学びました」

「ライフスタイルというのは、日々を何の意味もなく過ごしていったり、自分の幸せや価値観と関係ないものであったりすると、充実していない人生につながってしまうのではないでしょうか。それではせっかくのチャンスもいかすことはできません。自分自身を知らずに時を過ごしているということに気がついていらっしゃらない方が本当に多いように思います。自分自身を知った上で幸せを追求し、幸せを見いだして、幸せに生きるということがいかに大切であるか、生きるということはそういうことだと思うのです」

この真意が今はとてもよく解る。
次元が違っても、「自分を生きる」精神はこれに尽きるのだと思う。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 単行本
感想投稿日 : 2016年3月22日
読了日 : 2016年3月22日
本棚登録日 : 2016年3月22日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする