「アメリカ」「<周縁>」「あるく」、何と魅力的なタイトルだろう。
<>つきの周縁から連想されるような文化人類学の視点がずっと透けて見えて背筋が伸びるのだが、その一方で旅をすること、移動することそのものが生み出す、全然目的地にたどり着けませんでしたとか、ローカルフードだと思って食べたものが全然ローカルではなかったらしいが美味しいのでまぁよかったネとか、その場その場の、むしろ後から語ることすら野暮なような、相好崩した楽しさも忘れない独特な文体に惹かれた。
消費としての「観光」でもあり、あてのない「旅」でもあり、多かれ少なかれイデオロギーに立脚した「フィールドワーク」でもある、だがそれ故にどれでもない何か。
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- 感想投稿日 : 2022年3月15日
- 本棚登録日 : 2022年2月6日
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