アメリカの〈周縁〉をあるく: 旅する人類学

著者 :
  • 平凡社 (2021年7月23日発売)
3.88
  • (2)
  • (3)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
本棚登録 : 97
感想 : 7
5


「アメリカ」「<周縁>」「あるく」、何と魅力的なタイトルだろう。

<>つきの周縁から連想されるような文化人類学の視点がずっと透けて見えて背筋が伸びるのだが、その一方で旅をすること、移動することそのものが生み出す、全然目的地にたどり着けませんでしたとか、ローカルフードだと思って食べたものが全然ローカルではなかったらしいが美味しいのでまぁよかったネとか、その場その場の、むしろ後から語ることすら野暮なような、相好崩した楽しさも忘れない独特な文体に惹かれた。

消費としての「観光」でもあり、あてのない「旅」でもあり、多かれ少なかれイデオロギーに立脚した「フィールドワーク」でもある、だがそれ故にどれでもない何か。

読書状況:読みたい 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2022年3月15日
本棚登録日 : 2022年2月6日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする