ZOO 1 (集英社文庫)

著者 :
  • 集英社 (2006年5月19日発売)
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本棚登録 : 14591
感想 : 1316
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 16歳のデビュー作に衝撃を受けながらも、沼にもハマらず、他の方の〝祭り〟にも加わらず(^^)、時間が経過してしまいました。
 なにせ、我が愛しの積読本集団が、小さいマエナライをして並び(中には割り込みするヤツも)、目を輝かせながら指名を待っているんです。この悩ましい状態、皆さんも同じでは?

 本来2003年に刊行された『ZOO』の文庫化にあたり、5作品がそれぞれ5人の監督で映画化され、その5篇が収められ、分冊したその1が『ZOO1』とのことです。

 内容は、いわゆる「黒」あり「白」ありで、共通テーマや統一感は感じません。どちらかというと黒ですが、黒は黒でも漆黒のような全てを吸い取る闇のような暗黒でなく、透明感のある黒またはブルーブラック寄りの色味を感じます。
 理不尽な虐待、殺人、絶望の監禁、死体などの状況そのものは強烈な黒ですが、人の感情を含めた他の部分は淡々と柔らかく描写され、そのコントラストが強く、独特の世界観が構築されているようです。つまり、ホラーなのにクールなんですね。他の幽霊、SF、幻想っぽい話も、不思議な魅力を放っています。

 「黒乙一」ワールドが醸し出す、不気味さ・怖さの中毒性を垣間見る気がした本書でした。引き込まれるように、続けて『ZOO2』へ移ります。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2023年9月15日
読了日 : 2023年9月15日
本棚登録日 : 2023年9月15日

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コメント 2件

かなさんのコメント
2023/09/15

本とコさん、こんばんは!
我が愛しの積読本集団の下りに
激しく共感します(*'▽')
私の場合、図書館で借りる本がよく割り込み、
積読本に手が付けられなくって…!

『ZOO2』のレビューも読ませていただくの、
楽しみにしていますね!

NO Book & Coffee NO LIFEさんのコメント
2023/09/16

かなさん、こんばんは♪
コメントありがとうございます!
積読本‥、一生改善しませんね。でも、ある意味うれしい悩みでもあり、上手に付き合っていきたいものです。

乙一さん・・・カメレオンみたいで凄いですね。
読者視点でのジャンル分けも、意味をなさないような、
そんな天賦の才能ではないかと感心させられます。

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