本書ではポンソンビー卿がWW1後に提唱した戦争プロパガンダに関する10項目の法則が筆者が各項目ごとに取り上げるプロパガンダの例や解説を通して、法則は現在も大きく変わっていないということが論じられている。なお、本書は筆者が新しい結論を導き出すというよりは、法則の普遍性を検証していくため、やや冗長に感じる部分もあった。読む人を選ぶと思う。
本書では戦争における具体的に行われた両陣営のプロパガンダを法則ごとに並列して見ることができる点がとても面白いと思った。そうしたお互いの言い訳を知ると、戦争の大義名分などただの虚構であり、相手と戦うという意味のみにおいては両陣営とも、動機づけややり方も大差はないものだということを意識させられた。
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- 感想投稿日 : 2023年8月4日
- 読了日 : 2023年7月27日
- 本棚登録日 : 2023年7月27日
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