個人的な研究のスタンスとして、「着想はソフトに、検証はハードに」と意識している。何を研究対象とするか、どのような側面から切るか、という着想部分は、主観的な印象をもとに、非常に柔軟であるべきだが、着想の検証は決して印象論に終始せず、客観的な論拠、他に類似する事例が見出せるなどの論拠が必要であると考えているかだ。できればある程度、データ化した論拠があればベストなわけで、そのための知識を得たくて読んだ。具体例が豊富で、数式が最小限しか出ていないのが良い。

2011年1月3日

カテゴリ 社会学・思想

 消費をしない世代が台頭している理由を世代論に沿って解説している。印象論に依らず、また世代論を盲信せず、世代論を説いてきた内外古今の思想家や、世代論登場の時代背景も慎重に踏まえながら、現代社会に世代論を援用している点で、非常に参考になった。嫌消費の問題のみならず、社会学的な研究方法を学ぶ者にとっては有益だと思われる。

2011年1月3日

カテゴリ 社会学・思想
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