断捨離の本というよりも内観の本。自分の価値観、固定概念を細かく掘り下げていくステップがわかりやすいと思う。
なぜ捨てたくないのか、どんな価値観に囚われているのか、捨てたくない理由を掘り下げると恐れや不安が見つかる。
たとえば、思い出の服。服がなくても思い出せる。大切な思い出は変わらない。

ファッション系の編集がお仕事だけど「私はダサい人間に成り下がったのだ」という文に吹いちゃいました。ブランドや流行の服がおしゃれなのではなく、自分がどんなスタイルや素材が好きなのか細かく掘り下げていく考え方、ファッションに限らず全ての生活に当てはまりそう。

なかなか良い本でした!

2024年5月14日

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読書状況 読み終わった [2024年5月14日]

ハリスさんの傷心とベイズウォーターさんの優しさや愛にグッとくる物語だった。
何もないのに選挙に担ぎ出され、国会議員として座らせられるのは本当にしんどいことだとイメージできた。元スポーツ選手や元芸能人は担がれて当選し、努力する人もいれば、単に居座る人もいるのだろう。正気の精神なら本当にしんどいことだ。
ハリスおばさんは信念に従い、職を辞す決心をしたのだから本当に尊い。そして最後に演説をぶったのも本当に尊い。
イギリスの下院の習慣は全く知らなかったので、興味深かった。
次の作品もとても楽しみ。

2024年5月8日

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読書状況 読み終わった [2024年5月8日]

ジャニーズ事務所や日航機墜落については概ね知っていたが、改めて本という紙媒体で読むと、落ち込む。
安倍元総理が増税を回避しようとしていたことや、財務省が増税すると素晴らしい天下りが保証されることは知らなかった。
小泉元総理や竹中平蔵の政策はろくでもないと思っていたけれど、不良債権処理を推し進めたのは全く日本国民のためになっていないと改めて思った。

アメリカの言いなりになのは日航機墜落だけが原因ではなく、日米合同委員会という形で戦後の占領が続いているだけだと思うが、それについては本著に記載なし。

それにしても財務省も国会もマスメディアは誰のために働いているのだろうと悲しくなる。
同じ立場なら、私も家族のために同じことをするのだろうか。だとしたら今そのような立場にいないことが、ありがたいのかもしれない。

2024年4月24日

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読書状況 読み終わった [2024年4月24日]

小説で美味しそうな食べ物の描写があると、食べたくなるという畠中さん。私も小説で食事のシーンを読むたびに、食べたくなるので同じだなーと親近感。畠中さんも小説で食べ物をとても美味しそうに描かれる方なので、食に関するエッセイは読んでいて楽しかった。
本著は、新聞や雑誌、WEBなどいろいろな媒体で、多岐にわたるテーマについて書かれたエッセイを一冊にまとめた本なので、最初は読み進め辛かったが、食べ物のテーマで俄然読む気が湧いた。←結局は私の興味、関心の問題である。
著者の人となりを感じたい方にはおすすめ。

2024年4月21日

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読書状況 読み終わった [2024年4月21日]

雨野先生がだいぶ頼もしくなり、患者さんの死にあまり揺れなくなってしまったという描写に寂しく思う。
でも目の前の患者さんにやれる限り向き合う姿は、良い先生だなぁ。
東京の医療は全て揃った恵まれた環境で、島の医療は本当に大変なんだなぁと改めて感じる。
さすがに島だからといっても、殺人はないかなと思う。小説だからこその事件だと、思いたい。
志真さんのことは残念だなーと思ってしんみり。もちろんそれが現実的だとは思うけど。
最後に凛子先生がやってきて、雨上がりの太陽みたいに明るくなってホッとする。
第七弾も出るのかな。楽しみ。

2024年4月19日

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読書状況 読み終わった [2024年4月19日]

絵も温かくて言葉も温かくて絵と言葉のコンビネーションでより想いが伝わってくるような気がする。
どの詩もよかった。
あとがきまでも最高。
買ってよかった。

2024年4月14日

読書状況 読み終わった [2024年4月14日]

癌は遺伝と言われ、遺伝子を調べる検査などもあるけれど、2人に1人が癌になる時代。遺伝子じゃなくて食事などの環境が原因ということは納得しやすいのではないか。
本著は、正常細胞がどのようにしてガンの状態になるのか、400を超える論文をもとに書かれている。
内容はやや難しいが、三大療法、断糖、ビタミンCの大量投与は効果ないことがわかった。
本著を読み、改めて、はちみつ、純黒糖、完熟フルーツで糖を十分に摂ること、不飽和脂肪酸を避けること(ココナッツオイル&グラスフェッドバターは食べてよい)、酸化していないコーヒーや緑茶(カフェイン)を時々飲むことや、人参、きのこ、タケノコを食べるのも良いとわかってよかった。(本著は、ガンになる場についての理論の説明が中心なので、あまり具体的な食事や治療などは載っていません)。
ガン患者さん本人が本著を読んで納得しなければ、三大治療をやめて糖をたっぷりとり、PUFAを避ける食事は、なかなか受け入れてもらえないだろうなとは思う。でも、医師がたくさんの論文をもとに書いてるので説得力はあるし、冷静に読めたら本当に良著。

2024年4月14日

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読書状況 読み終わった [2024年4月14日]

原田マハさんの作品13冊目になる読書。作品を読めば読むほどあの時代の空気感に馴染みが出てくるので、まるで1920年代〜1950年代を旅してきた気分になる。
日本の美術館に松方コレクションの作品群があるのを知る人は少なくないだろう。どの作品が戻ってきて、どの作品が戻って来なかったのか、結論がわかった状態にも関わらず、ページをどんどんめくりたくなるマハさんの筆力はさすが。絵を検索して眺めながら読み進めるのも楽しい。
史実に基づくフィクションとはいえ、大まかな事実はおさえており、まるで実話を見ているような感覚になる。
戦争や火事で無くなってしまった多くの作品は残念だ。やはり戦争なんてろくでもない。
美術館を作るため私財を投じた松方幸次郎さんにも、ナチス、ヒトラーから守ってくれた日置釭三郎さんにも感謝。
非常に楽しい旅をありがとうございました。

2024年4月1日

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読書状況 読み終わった [2024年4月1日]

欲をかきすぎた罰みたいな考えよりも、とにもかくにもヘンリーがしあわせになってよかった、というところに注目したハリスおばさんが好き。
かよいのおてつだいさんのお仕事は、お客様のお話を聞いて「一人でありながら十人分もの生活をしてきた」。お手伝いさんのお仕事は大変だと思うけれど、私が思っているよりも豊かで楽しいものだというのを知らされた。
さて、ベイズウォーターさんの鍵を預かり。ハリスおばさんの歳が同じくらいで、もしかして・・・と思ったりする。

2024年3月17日

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読書状況 読み終わった [2024年3月17日]

谷川俊太郎さんとブレイディ・みかこさんの著作『その世とこの世』で本作が紹介されていたので読んでみた。

双子男子には見せるつもりがなかったのだが、本作をうっかり見てしまった8歳男子は「怖い」と言った。
「死なないで」ということを伝えたい絵本なのだと、本を読んでいないほうの8歳男子に伝えたところ「たしかにねぇ」と言っていた。

1人の母としては子どもに「この世を去る」という選択肢を選んでほしくないと心から願う。
「この世を去ってもそばにいる」というのは、魂の観点では真理なのかもしれないし、それによって救われる部分もあるけれど。
でも、自死以外の「逃げる選択肢」があってほしいと、心から願う。

編集部の意図は「死なないで」だが、谷川さんの本作は、もう自死しかないと追い詰められた人の「最後の選択肢」で「最後の避難先」を許容しているようにも読めた。

でも、私はやっぱり気づまりする。

どうか世界が、誰にとっても安心安全で過ごせる豊かなものでありますように。

2024年3月14日

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読書状況 読み終わった [2024年3月14日]

ページの余白や行間が多くとってあるため文量は少なく、かつ、非常に読みやすい日本語なので、サッと読める。

ブレイディさんが書いた手紙を谷川さんが受け取り、谷川さんは受け取った手紙の一部からとあるテーマへと話題が広がる返信&詩を送る。
それを受け取ってブレイディさんがまた別の話題へと展開する手紙を書く、といったやりとりで、往復書簡だけれども、明確に返事しあってないところが興味深い。
詩というものは私にはあいまいで、メッセージを伝えたいのか、情景を描いているのか、それとも気持ちの吐露なのか、よくわからない(谷川俊太郎さんは好き。PEANUTSの翻訳が最高)。
にも関わらず、この書籍を読んでいると、なぜだか心が落ち着く。
数ページ読むだけでも、心が落ち着く。
家事、双子育児、ささやかな仕事でバタバタしている私にとって、日々この数ページを読むことで、私の心を落ち着かせてくれたことに感謝。

2024年2月24日

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読書状況 読み終わった [2024年2月24日]

読みやすいのに読了まで時間がかかったので、私も旅していたのかも?
誰よりも自分の言葉を一日中浴びているのはその通りなので、自分の言葉遣いを意識したい。

2024年2月17日

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読書状況 読み終わった [2024年2月17日]

TOLAND VLOGさんでネドじゅんさんを知って興味を持ち、ネドじゅんさんのYouTubeの再生リストを見て、さらに知りたくなり、本作品を読みました。
あらかじめYouTubeを見ていたこともあり、非常に読みやすく、あっという間に読めました。

エレベーターの呼吸は寝る前などにやりつつ、体の感覚を信じることをより意識したり、左脳さんに感謝しつつ「大丈夫だよー、あなたがいなくなることはないよ。これからも頼りにしてるから」と左脳さんに話しかけ始めました。

この本にあるワークを繰り返して、静かな空間でイマココ細胞の歌う感じを味わえる日を目指そうと思います。

2024年2月16日

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読書状況 読み終わった [2024年2月16日]

ある日出会ってしまったドレスに射抜かれ、なんとしてでも手に入れたい、「にあおうとにあうまいと、かまやしないわよ」と言いきるハリスおばさんに、私も射抜かれた。
言葉で論理的に説明することなんでできない、そのドレスへの憧れ、想い。
自分の願いを、自分に実現させてあげるハリスおばさんのそのひたむきな努力。
第二次世界大戦の後で、言葉も通貨も異なり、パスポートも必要で(脱EUでまたパスポート必要になったけど)今ほど海外旅行が気軽にできない時代を思うと、なおのこと胸迫るものがある。
胸踊る展開だっただけに、最後の展開に悲しくなりすぎた。こーゆー、天罰とかゆー考えはもうそぐわないと思うけれど、1950年代が舞台であればさもあらん。
できればそんな結末じゃなかったらいいのにと思うけど、お洋服が好きな人ならきっと突き刺さる、居ても立っても居られない、胸踊る想いに共感しまくる物語でした。

2024年2月6日

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読書状況 読み終わった [2024年2月6日]

双雲さんの
・「いきあたりばっちり」
・「毎日がパラダイス」
・「仕方ない」あきらめの言葉で力を抜くを心に留めた。

「一日中遊んでいてもまったく疲れない人生」を私も送りたいと思った。
また、公園の枝など拾ったものを漢字に似たパーツを当てはめて、空などの漢字を作ってみる、という遊びを、漢字の嫌いな子どもとやってみようと思った。

2024年2月16日

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読書状況 読み終わった [2024年2月16日]

国家試験は合格率9割と初めて知った。それまでに学ぶ膨大な量がすごいんだなぁ。医学部は馴染みがないので物語はとても新鮮だった。合格するのはわかっていたが最後のご両親の涙は、第一弾と第二弾の物語があっただけに泣けた。

奄美さんの双子の出産は胸が痛い。私が双子を妊娠している時も、双子の心拍がなかなか確認できず、1時間探し回った上に見つからず、そのまま入院したことがあった。一児の心拍を見つけてモニターし、二児目の心拍も見つけた!と思ったら、しばらくすると同じ心音になり、一人目の心拍を二つのモニターで測っていただけだったり。特に妊娠後期は探しづらくて、しんどかった。双子がそれぞれ動き回るし、奥の方に入ると大変なのかな。妊娠している私自身、お腹の中で二児の区別は全くわからなかったのだから。
双子に限らず、本当に出産は奇跡だなと感じる。
訴訟リスクから産科医の成り手が減っているとも聞くが、だからこそ、産科は医学生にもきちんと丁寧は対応をしていたのかもしれない。

伊佐の「自分なんかが医者になっていいのか」と悩み、そこから、子どもの貧困支援へと人生を転換する姿は尊敬しかない。医者も貧困支援もどちらも必要で尊い。でも、教授をしている父親はなんといったのだろう、とか、きっとその奥にもたくさんのドラマがあるのだろうな。

物語に出てくる時折憎く思える医師も、もしかしたら、疲労困憊と頑張っても太刀打ちできない病や死に自分の無力さを感じ、看護師や患者に酷い対応をするようになったのかもしれない、など考えてしまった。

田村教授のような存在は素晴らしいし、セクハラをした医師や担当患者の腹痛を放置した医師へ処罰があったのは当然とはいえ、よかったなぁと思う(現実は知らないけど、そうじゃなきゃ報われない)。

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読書状況 いま読んでる

はぁ、そうだよなぁ、という結末。
人の死に慣れない医者がいてくれたらありがたい。

私は、以前、急性虫垂炎で診察の2時間後に緊急手術したことがあるので、小説で描かれる先生たちの目線から見る急性虫垂炎の開腹手術は興味深い。
開腹とか、私、眩暈がして無理だわ。先生や看護師さん達には、夜間に本当お世話になりました!

2024年1月8日

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読書状況 読み終わった [2024年1月8日]

後輩から、隆治のような先生になりたいと思われるようになるとは5年の努力はすごいものなのだなぁ。
医者が患者と院外で会うこと。葵ちゃんのやりたいこと。ヒヤヒヤしながら読んだ。ちゃんと叶ってよかったけれど、リスク高すぎるし、先生はちょっと準備不足な気もした。
富士山て大変なんだなぁ。いつか登ってみたいけれど相当体力つけなくちゃ。

2024年1月8日

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読書状況 読み終わった [2024年1月8日]

ネガティブな気持ちを翌日持ち越さない、相手のことを考えない時間を持つ、思い出しそうになったら他のことをやる、自分の過去の成功も他の人の失敗も、ほどよく忘れるという考え方はいいなと思いました。
何歳になってもやりたいことをやってみる姿勢も励まされます。

2024年1月1日

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読書状況 読み終わった [2024年1月1日]

巻が進むにつれ、だんだんと怪異の描写が怖くなってる気がする。
夜は読まないように、人がたくさんいる場所で、昼間だけ読んだ。それでも夢に出てきそうなほど怖い。早く尾端さんが出てきてくれないかなと思いつつ、読み進めた。
隈田さんも心強くてホッとする。
3冊を通して、造園の堂原さん、お寺の秦さんなど、縦糸横糸のようにつながって登場して、助けてくれるのがうれしい。
しかしこんな怪異のある町、怖くて住めないよう。

2023年12月29日

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読書状況 読み終わった [2023年12月29日]

ごきげんでいることの良さをわかりやすく伝えつつ、なるべくごきげんでいるために、朝起きたその布団の中からシーンを細かく区切って自分をごきげんにする工夫を重ねていく方法も丁寧に紹介されている。
今回NTTに入社して辞めるまでの経緯も紹介してくださっていて、興味深かった。
線を引きたいところがたくさんありすぎて、図書館で借りたけど、やはり購入しようと思う。

2024年1月19日

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読書状況 読み終わった [2024年1月19日]

「1巻より2巻のが怖い」とブクログの皆さんのレビューで読んだので、怖がりな私はかなり覚悟して、人がたくさんいる場所、明るい時間に読んだ。
尾端さんが出てきて、必ず解決するとわかっていても、こんな場面に出くわすのは怖すぎて無理だなぁ・・・。
これが物語でよかったと心底思うし、「これは物語だ」と自分に言い聞かせないと怖くて読めません。
でもちゃんと最後に「落ち着く」のが、本当にほっとして、怖がりな私でも中断せずに、不思議と読み進めたくなる物語。

2023年12月28日

読書状況 読み終わった [2023年12月28日]

一巻より頼もしくなった主人公が、しかし研修医の頃の感覚を忘れず後輩に言葉をかけるのが好ましい。
「医者としての感覚」、「人としての感覚」、そのダブルスタンダードな感覚は私には想像もつかないので、この作品は興味深い。
人の命や病など、重たいテーマなので、影響を受けやすい私としては心が元気な時に読みたい。

2023年12月28日

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読書状況 読み終わった [2023年12月28日]

小説仕立てで読みやすい。
この本を読んで意識したいと思ったのは3つ。
・携帯電話は洗面所に置く(遠くに置いて目につかないように)
・タスクスイッチング(やっていることを途中で切りかえる)は、またその作業に戻った時に集中を取り戻すのに時間がかかるので、なるべく同じタスクをやり続ける。
・何か別のことが気にかかったらすぐメモしておく(気にかかったことに頭のメモリを使い続けるので、いったんメモして忘れる)

「いかにタスクをたくさんこなすか」ばかり目指すと、たくさん作業ばかりこなした人生になってしまう、という点は響いた。

まずはいろいろやってみて、知ってみて、それから、なりたいもの、やりたいことを見つけて、1つに決めてそれに必要なことをやっていく、という考えは、中高生や大学生のようになりたいものが曖昧な時期には良いかもしれないと感じた。
私としては、きっと何をやっても正解で、何も無駄なものはないから、効率の良さや、いかに早く達成するかじゃなくても、大丈夫と考えてます。でも、たしかにみなくても大丈夫なSNSとか、意識して減らした方がいいなぁ。

2023年12月19日

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読書状況 読み終わった [2023年12月19日]
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