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息子の悠平が4歳のときに 高峰は妻と離婚し、紆余曲折の末、北海道で
牧場を営む佐藤さんと出会い影響を受けて、自ら那須の山中で牧場を営むようになっていた。そんな折、別れた妻から 高校3年の途中から不登校になり 19歳の今でも家でごろごろしているだけの息子の悠平が高峰の牧場へ行きたいと言い出したという電話を受ける。その悠平を黒田原の駅で待っているところから物語ははじまる。
引きこもりのような生活をしていた悠平とは初めから生活のサイクルが合うわけもなく、高峰は不満と不甲斐なさを募らせるが、周囲からの「待ってやることも大切だ」というアドバイスに従い 自分の感情を押さえ込んで見守る。
最初は何をどうしていいやら皆目見当もつかず、自分の身をももてあまし気味だった悠平だったが、牧場の仕事をするうちに少しずつ変化を見せるのだった。
現代のひ弱と言われる若者にも 躰の中には力の元はあるのだろう。ただそれをどうやって外に出したらいいかわからないせいで、無気力・無関心・指示待ちというやる気のなさの象徴のように見えているだけなのかもしれない。
体験を積み重ね、ひとつひとつ自信をつけてゆくことができれば、人は自分で考え行動を起こすことができるようになるものなのだ、ということを教えられた思いである。
- 感想投稿日 : 2005年10月28日
- 読了日 : 2005年10月28日
- 本棚登録日 : 2005年10月28日
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