世にもふしぎな動物園 (PHP文芸文庫)

  • PHP研究所 (2018年11月8日発売)
3.07
  • (1)
  • (6)
  • (17)
  • (4)
  • (1)
本棚登録 : 167
感想 : 11

+++
ペンネームの一部に「動物」が隠れた人気作家による、それぞれの動物をテーマとした異色の短編集。
不吉とされる黒子羊を飼う、村で唯一の託児所(小川洋子「黒子羊はどこへ」)、牧場の経営者が亡くなった。犯人を推理するのは馬!?(東川篤哉「馬の耳に殺人」)、高校の新聞部の友人と共に白いカラスの謎を探っていたはずが……(似鳥鶏「蹴る鶏の夏休み」)等、バラエティに富んだ五作を収録。
+++

面白い趣向である。そして内容紹介の通り、物語のテイストもバラエティに富んでいて、ぐいぐい引っ張られる。それぞれにブラックな要素が盛り込まれているのも魅力である。小川洋子氏はことに著者らしく、やわらかなひつじのイメージとは全く違う秘密めいた雰囲気がたまらない。愉しめる一冊だった。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: あ行の作家
感想投稿日 : 2019年2月17日
読了日 : 2019年2月17日
本棚登録日 : 2019年2月17日

みんなの感想をみる

コメント 0件

ツイートする