恥ずかしいが言ってしまおう。本書は、現代におけるルポルタージュの最高峰である、と。
やや印象批判が目につくところもある。感傷的にすぎるところもある。
しかし、実際に様々な場面に取材し、キーマンの多様な面を鮮やかに浮き彫りにするその内容は、わずかな瑕疵を補っておおいに余りあると思う。
また、陰鬱たる思いにさせられるのも確か。
ごくごく「普通」の人たちがヘイトに走る現状は、著者が言うように怖い。
主要因の一つに筆者は「承認要求」を挙げるけれど、これらの諸現象を解決するにはどうすればいいのか、答えは見えない。
ヘイトはまさに日本を貶める行為なんだけど、やっぱ暴力による解決しかないのかなあ、とも思ってしまう。うーん。
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- 感想投稿日 : 2015年2月11日
- 読了日 : 2015年2月11日
- 本棚登録日 : 2015年2月11日
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