アイディアのレッスン (ちくま文庫 と 1-5)

著者 :
  • 筑摩書房 (2010年2月9日発売)
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本棚登録 : 535
感想 : 42

昨今のITやAIの普及で私たち人間の価値は見直され、創造をかたちにすることが必要となっています。本書はその先駆けのような内容となっており、アイディアの重要性を説いています。

しかし残念ながら、アイディアは考えて思いつくものではなく、偶然の産物であるとされています。著者は、偶然の発明・発見ということを「セレンディピティ」であるとも言っています。
この「セレンディピティ」という考えは、著者の『乱読のセレンディピティ』で知ってから日々実感できることが増えてきていることもあり、今回も納得させられました。試験前についやってしまう関係のない読書からの発見と言われれば、身に覚えがある方も多いのではないでしょうか。

アイディアを考えに考えた後は、脳を休ませて忘却。忘却の間にセレンディピティは起こりやすくなる。ものを考えるときには一点集中しすぎず、「風を入れてみたり、道草を食ったり」することが有効。
この過程も良いですが、いかにもアイディアが湧いてきそうな表現が素敵でお気に入りです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2019年3月8日
読了日 : 2019年3月4日
本棚登録日 : 2019年3月4日

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