順正もまた、あおいのことを忘れられずにいた。
忘れられないほど愛した人。もう二度と会えない、でももしかしたら会えるかもしれない約束が、元恋人の存在を心の中で膨れ上がらせ、過去の二人よりも高尚な場所へとどんどん向かってしまう。
どんなにお互いを求めていても、その存在を過去にすがり求める限り、未来で共に生きていくことはできない。共に未来を生きるためには、現在を一緒に積み上げるしかないんだ。
「過去に囚われ過ぎず、未来に夢を見すぎない。現在は点ではなく、永遠に続いているものだ、と悟った。ぼくは、過去を蘇らせるのではなく、未来に期待するだけではなく、現在を響かせなければならないのだ。」という文に心打たれた。
Rossoは違った印象を受けたけれど、Blueを読んだ後は、どうか、二人が、二人で幸せになれますように、と思ってしまった。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2021年6月16日
- 読了日 : 2021年6月16日
- 本棚登録日 : 2021年6月16日
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