流しのしたの骨 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1999年9月29日発売)
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本棚登録 : 8675
感想 : 815
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好きな文章がいっぱいあって、なんだか嬉しくて読みながら何度も頬が緩んだ。
江國さんの描く色彩(冷蔵庫色とか)、光、匂いから、景色だけでなく物語の空気感、人物の気持ちが伝わってくる。穏やかに続く日々を豊かな表現の幅で様々に映し出している。
こと子ちゃんの夜の散歩とか、空を見上げる描写とか、自分の心に正直に生きてる感じとか、すごく好きだなと思った。律との会話もとっても好き。
宮坂家はちょっと不思議なところもあるけれど、素敵な習わしのようなものがいっぱいある。それぞれの性格や考えていることが違って、でもお互いに思い合って、時には寄り添ったり見守ったりしながら生活を共にする家族。家族で住んでいても、自分一人の生活があり、人生がある。それぞれがそこに向かい合いながら、一緒にいることで励まされたり優しい気持ちになったりするのがなんかいい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2021年5月4日
読了日 : 2021年5月4日
本棚登録日 : 2021年5月4日

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