ずっと読みたかった。すらすら読める反面、辛くもなってくる。淡々と書かれているのが尚更。読んでいる最中、この理不尽さの怒りをどこにぶつければいいか悩んだ。何度ページを開いたままこの本を伏せたのだろう。とてもじゃないけど、一気には読めなかった。だけど読み始めると、ラストがどうなるか知りたい気持ちがどうしても止まずに読み進めた。最後のページを閉じた時、ああ良かったという思いはあったけれど、爽快感なんて言葉で表せるようなすっきりさはどこにもなかった。これは作者の経験を元にして書かれている。そうとしか思えない結末だった。この作品を小説と呼んでしまったら、本質的な価値を下げてしまう気がする。
仮想世界だけではなく、私たちの目の前にこの主人公のような子どもはいるのだ。それを決して忘れないようにしたい。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
虐待
- 感想投稿日 : 2014年6月20日
- 読了日 : 2014年6月20日
- 本棚登録日 : 2013年7月26日
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