一気に読みきった。
言葉の怒涛と応酬は常軌をあからさまに逸脱している。
哲学者・池田晶子と死刑囚・陸田 真志の手紙のやり取りが書籍になったもの。
拘置所のなかで、哲学的思索を続ける陸田氏。
思索は時に、思索事態の普遍化を誘発し、その延長線上に殺人の許容へ至る場合がある。
なぜなら、死それ自体は不幸ではない、とすることができるから。
池田氏はそれを断罪する。
殺人犯であり死刑囚である陸田にしか書けない思索がある、
たどり着けない真理があると。
人を殺すということはどういうことか、その考えを書けと。
ドストエフスキーのような天才が「罪と罰」で想像で描いた、
その殺人という行為を実行に移した殺人犯・死刑囚にしか書けない、
そこを考えて表現せよと、愛をもって糾弾する。
圧巻の書籍。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
哲学・思想
- 感想投稿日 : 2010年5月11日
- 読了日 : 2010年5月8日
- 本棚登録日 : 2010年5月8日
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コメント 1件
kashikurayoshimiさんのコメント
2011/04/15