小澤征爾さんと、音楽について話をする(新潮文庫)

  • 新潮社 (2014年7月1日発売)
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感想 : 9
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小澤征爾の訃報に接し再読。改めて日本と世界の音楽界で惜しい人を亡くしたのだと実感。クラシックファンなら誰もが聞きたい往年のマエストロ、カラヤン、バーンスタインや名ソリストとのエピソードから始まり、作曲家とその音楽の話、ベートーヴェン、ブラームス、マーラーと時代が下がっていき、次は壮大なオペラをなぞり、そして最後は室内楽の話。小澤征爾自身の話であり、クラッシック音楽を巡る旅でもあった。この流れをどこまで最初から綿密に計画していたかは分からないが、村上春樹の作家、インタビュアーとしての構成力はさすが。
すでに2011年当時がんの治療後のリハビリ中で、途中、村上春樹が小澤征爾を気遣う様子が伝わってきて、そこから10数年、文字通り命を尽くして音楽への情熱を燃やし続けた、小澤征爾という稀代の音楽家の冥福を改めて祈りたい。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 音楽
感想投稿日 : 2024年2月27日
読了日 : 2024年2月23日
本棚登録日 : 2024年2月27日

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