坂の上の坂

著者 :
  • ポプラ社 (2011年11月22日発売)
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司馬遼太郎の名著『坂の上の雲』の舞台となった
明治維新直後の日本は、平均寿命が今の約半分。

今は多くの人が80代~90代まで生きます。
仕事人生をひと山超えても、まだまだ長い人生があります。

坂の上にあるのは「雲」ではなく、「坂の上の坂」

本日ご紹介する本は、
今後ますます私たちにとって重要になる
人生の後半戦についての考え方を紹介した1冊。


ポイントは
「組織内自営業者」

会社にだけ埋没していると、会社に人生を委ねていることになります。
会社というコミュニティには将来、自分の居場所はありません。

ただし、会社の中で自営業者として過ごせると、
坂の上の坂に入ったとき、大いに役だつ可能性があります。

そのためには、会社と自分はパートナーという感覚をもつこと。

組織で個人の力を発揮し、伸ばせる仕事ができれば
会社を辞めてからも、その力を発揮できる
というのが本書で主張されています。



「1冊本を出す」

実際に出版しなくても
自分のやってきたことについて
本1冊書けるくらいのコンテンツを
蓄積する気持ちで仕事に取り組む。

そうすれば、お金を貰いながら
自分の能力を伸ばすことができ、
会社を辞めてからも、蓄積した分野で
一目置かれる存在になれる可能性があります。


「体の資産作り」

将来のための資産を作っておくことも大事ですが、
健康という資産を日々蓄積しておくことも大事。

お金は一度に大金を入手できることもありますが、
健康は急には手に入れられません。

前半戦の日々の体作りが、後半戦に効いてきます。

ぜひ、読んでみてください。

◆本から得た気づき◆
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仕事をリタイヤしても死ぬまでの時間は相当にある
組織では仕事ができる人ほど偉くなる。すると皮肉なことに本来の仕事をする時間がどんどん減る
組織に棚卸される前に、自分で自分を棚卸しておくこと
組織に埋没するとは組織に人生を委ねてしまうこと
企業内自営業者として過ごせると、坂の上の坂に入ったとき、大いに役だつ可能性が高い
お金をもらわない仕事も、実は投資のうち
体を動かし、体の資産作りをする
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◆目次◆
第一章 世の中を信じる
第二章 幸せは自分の中にある
第三章 ”いい子”は、もうやめる
第四章 会社を利用し尽くす
第五章 消費の作法
第六章 コミュニティをシフトする
第七章 パートナーと向き合う
第八章 死とお金を考える
第九章 本当に必要な備えをする
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読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 自己啓発
感想投稿日 : 2017年8月22日
読了日 : 2017年8月22日
本棚登録日 : 2017年8月22日

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