三島由紀夫は、締めの一文が定まるまでは書き始めなかったという話だが、本編のラストにあたる一文もまた、いろいろな意味で言葉を失う(ネタバレになるので具体的に触れませんが、作家の最期を如実に暗示している内容)。
本編「奔馬」の中で触れられる「神意に容れられることが叶えば死をもって奉じ、容れられなかった場合は不敬を死でもって償う」という世界観を、どう鑑賞(?)すればいいのか。
一言でアナクロだと片づけるつもりなのであれば、そもそも豊饒の海を読み始めないのだが、2巻読了時点ではまだ心の中で形を成すことが出来ず、鬱々とした心持ち。
さらに「暁の寺」へ急ぐ。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
日本の長編小説
- 感想投稿日 : 2021年5月6日
- 読了日 : 2021年5月6日
- 本棚登録日 : 2021年4月25日
みんなの感想をみる